↑音読で楽しんでね 2025年6月11日 水曜日
2025年度 静吉チャンネル プレゼンツだよ😍
始業時の「準備不足」が引き起こす波紋
朝9時、一斉に鳴り始める電話。お客様からの問い合わせに、すぐにでも対応できる体制が整っていること。これは、顧客対応を主とする職場で働く者にとって、当たり前のスタートラインと言えるでしょう。しかし、現実はどうでしょうか。
「始業時刻ぴったりに出社し、そこからようやくPCの電源を入れる」
「必要なシステムを立ち上げ、業務を開始できる状態になるまでに数分、いや、それ以上かかる」
このような状況を目の当たりにすることは少なくありません。
その結果、始業と同時にかかってきた電話は、準備万端の他のメンバーに流れていく。あるいは、お客様を待たせてしまう事態に発展する。
そして、業務のしわ寄せは、常に準備を怠らないプロ意識を持った人々に集中します。
「権利」と「責任」の狭間で
もちろん、労働契約上、始業前の準備時間が労働時間とみなされないのであれば、「契約違反だ」という主張も一理あるとされます。
しかし、ここで考えたいのは、**「プロフェッショナルとしての責任」**です。
私たちはお客様から対価をいただいてサービスを提供しています。
その対価には、期待通りのパフォーマンスを提供することも含まれているはずです。
始業と同時に100%のパフォーマンスを発揮できないのであれば、それはお客様への裏切り、そして共に働く仲間への負担増に繋がります。
「定時で帰る権利」も大切ですが、その前に「与えられた業務を完遂する責任」を果たすことが前提となります。
中途半端な状態で業務を終え、その尻拭いを他者に任せることは、チームワークを著しく阻害し、職場の士気を低下させかねません。
求められるのは「想像力」と「当事者意識」
なぜ、準備が間に合わないのか。なぜ、中途半端に業務を残してしまうのか。
そこには、自身の行動が周囲にどのような影響を与えるか、という**「想像力の欠如」**があるのかもしれません。
プロフェッショナルである以上、私たちは自身の仕事ぶりに対して責任を持つ必要があります。それは、与えられた業務をこなすだけでなく、その前後の準備や片付け、そして他のメンバーとの連携まで含めた広範なものです。
組織の一員として働くということは、個々の「権利」だけでなく、チームとしての目標達成に向けた「責任」も負うということです。
自身の行動が、同僚やお客様、ひいては会社全体にどのような影響を与えるのか、常に**「当事者意識」**を持って考えることが求められます。
建設的な対話のために
このような状況を改善するためには、個人が意識を変えるだけでなく、組織としての明確なメッセージも不可欠です。
業務の特性上、始業時の準備が必要不可欠であれば、それを労働時間とみなすのか、あるいは業務効率向上のための自主的な行動として促すのか、ガイドラインを明確にする必要があります。
そして、何よりも大切なのは、**「プロフェッショナルとは何か」**を組織全体で共有し、それぞれの「権利」と「責任」のバランスについて、建設的な対話を重ねていくことではないでしょうか。
タグ:
- #ビジネススキル
- #プロ意識
- #チームワーク
- #働き方
- #職場改善