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環境問題:ペットボトルリサイクルの真相😎

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ペットボトルリサイクルの真実

SNSで「飲み終わったペットボトルは分別されても、キャップ、ペットボトル、フィルムは埋め立てられるか焼却されている」という投稿を見かけ、多くの人が驚いたかもしれません。このブログ記事では、日本のペットボトルリサイクルの現状と、SNS投稿の事実関係を詳しく解説します。

 

 

1. ペットボトルリサイクルの現状(日本)

日本では、ペットボトルのリサイクルが非常に進んでおり、世界でもトップクラスの回収率とリサイクル率を誇ります。

ペットボトルのリサイクルの流れを視覚的に表現したイメージ画像

ペットボトルのリサイクルの流れを視覚的に表現



  • 高いリサイクル率: PETボトルリサイクル推進協議会によると、2023年度の日本のペットボトルリサイクル率は**85.0%**に達しています。
    この数値は、欧州の42.7%(2021年度)や米国の18%(2020年度)と比較しても非常に高い水準です。日本は2013年以降、安定して85%以上のリサイクル率を維持しています。

  • ボトルtoボトル比率: 回収されたペットボトルのうち、再度ペットボトルに再生される「ボトルtoボトル」の比率は、2023年度で**33.7%**です。
    残りの大部分は、シート、繊維、成形品などの他のプラスチック製品にマテリアルリサイクルされています。
    また、有効利用率(マテリアルリサイクルやサーマルリサイクルなどを含む)は98.6%とされており、ペットボトル本体がそのまま埋め立てられたり焼却されたりするケースは非常に少ないと言えます。

2. キャップとラベルの行方

ペットボトルのキャップやラベルは、本体とは異なる素材(主にポリプロピレンやポリエチレンなど)でできています。このため、本体とは別に分別することが推奨されています。

  • 分別と処理: キャップやラベルは、ペットボトル本体のリサイクル工程の妨げとなるため、可能な限り外す必要があります。
    自治体によってルールは異なりますが、多くの場合、これらは「プラスチック製容器包装」として回収され、マテリアルリサイクルやサーマルリサイクルに回されます。一部の自治体では「燃やすごみ」として扱う場合もあります。

  • 個別回収: キャップについては、スーパーなどに設置された専用の回収ボックスで集められ、発展途上国へのワクチン寄付などに活用されるケースもあります。

  • 選別の手間: キャップやラベルが残っていると、再生工場で手作業による選別が必要となり、コストと手間がかかります。このため、消費者による適切な分別が、より質の高いリサイクルにつながります。

3. 「リサイクル」の定義と実態

SNS投稿の「実際は再度プラスチック製品にリサイクルされていたのは一部で…」という表現には、リサイクルの定義に対する認識の違いが関係している可能性があります。

  • マテリアルリサイクル: 廃棄物をそのまま、あるいは加工して製品の原料として再利用する手法です。ペットボトルからペットボトルを作る「ボトルtoボトル」や、他のプラスチック製品に生まれ変わるケースがこれに該当します。

  • サーマルリサイクル: 廃棄物を焼却する際に発生する熱をエネルギーとして利用する手法です。日本ではこれも「有効利用」としてリサイクル率に含めることがありますが、海外ではリサイクルとは見なさない場合があります。

  • 日本のリサイクル: 日本の一般廃棄物の処理では、約8割が焼却されており、その中にはサーマルリサイクルとしてエネルギー回収されるものが含まれます。しかし、ペットボトルに関しては、高いマテリアルリサイクル率を達成しており、SNSで言及されているような「埋め立て・焼却が大半」という状況は、ペットボトル本体に限れば当てはまりません。

4. SNS投稿の真偽検証

SNSの投稿内容を、上記で確認した事実に基づいて検証します。

  • ペットボトル本体: 「ペットボトル(本体)は埋め立てられるか焼却されている」という主張は、日本の高いペットボトルリサイクル率(85.0%)と有効利用率(98.6%)を考慮すると、誤りであると言えます。多くのペットボトルは、新たなペットボトルや他のプラスチック製品として有効利用されています。

  • キャップとフィルム(ラベル): 「キャップ、フィルムは埋め立てられるか焼却されている」という主張については、一部事実が含まれると言えます。
    これらはペットボトル本体とは別の素材であり、自治体の分別ルールによっては「燃やすごみ」として扱われる場合があるためです。
    ただし、多くの場合は「プラスチック製容器包装」として回収され、マテリアルリサイクルやサーマルリサイクルの対象となります。

結論として、SNSの投稿はペットボトル本体については誤解を招く表現ですが、キャップやラベルについては、自治体の処理方法によっては焼却される可能性もゼロではないという点で、部分的に事実を捉えていると言えます。

5. 消費者ができること

より効果的なリサイクルを実現するために、私たち消費者ができることがあります。

  • 適切な分別:
    • キャップを外す: キャップはペットボトル本体とは別の素材なので、必ず外して自治体のルールに従って分別しましょう。

    • ラベルを剥がす: ラベルも剥がし、自治体のルールに従って分別してください。

    • 軽くすすぐ: 中を軽く水洗いし、飲み残しがない状態にしましょう。

    • つぶす: 自治体のルールに従って、ボトルを軽くつぶすと回収効率が上がります。

  • 自治体のルール確認: お住まいの地域のゴミ分別ルールは、自治体によって異なります。必ず地域のウェブサイトや配布物で最新の情報を確認しましょう。

これらの行動は、リサイクル工程での手間を減らし、より質の高い資源再生に貢献します。

 


参考情報

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