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ワンドリンク制レストラン・後編😎

↑音読で楽しんでね 2025年6月16日 月曜日 

 

 

2025年度 静吉チャンネル プレゼンツだよ😍

 



ワンドリンク制の向こう側へ――「飲まない人」のためのレストラン経営は可能か?

前回、ワンドリンク制レストラン・前編で「一杯のドリンクがレストランを救う」という記事を書きました。


飲食店を経営していた経験から、ワンドリンクさえ頼まれない現実に直面し、やむなく閉店に至った話を率直に綴ったものです。

ドリンクを無理に頼まなくても良いレストランのイメージイラスト

ドリンクを無理に頼まなくても良いレストラン

すると、「アルコールなんて体に良くない」「無理に飲ませる文化はおかしい」という反響がいくつか寄せられました。


その声に、私は深く頷かざるを得ませんでした。

 


アルコールは体にいい? もうそんな時代じゃない

「フレンチなんだからワインを」
「ビストロなら赤か白を一杯くらい」

 

――そう思っていたのは、もう一昔前の価値観なのかもしれません。


近年、世界保健機関(WHO)をはじめとした多くの機関が、「アルコールは一滴でも健康リスクがある」と明言するようになりました。

 

かつての「適量ならむしろ体に良い」という説は、今では根拠に乏しいものとされつつあります。

 

そんな時代に、店側が「ワンドリンク制」を掲げてお客様に負担を強いることは、果たして健全なやり方なのでしょうか?

 


甘いソフトドリンクも飲みたくない時代

「じゃあソフトドリンクを頼めばいいんじゃないの?」
――たしかにそうかもしれません。でも、現代人の多くはそこにも慎重です。

 

砂糖の摂りすぎが肥満や糖尿病につながると分かっている今、無駄に甘い清涼飲料水やジュースを「体のために」避けるのは、ごく自然な判断です。


そして、ノンシュガーのお茶や水でさえ、頼めば400〜500円という価格設定の中で、「本当にこれを注文すべきか?」と迷うお客様の気持ちも理解できます。

 


小食文化とフレンチの出会い

加えて、日本人はそもそも大食ではありません
欧米型のボリュームある食事や、前菜・メイン・デザートにワインまで、という構成が“日常”である人は少ないでしょう。


「ランチにワイン?」「そんなに食べられないよ」という声は、むしろ真っ当です。

では、そんな文化圏でフレンチを提供すること自体が無理なのでしょうか?

 

いえ、私はそうは思いません。
むしろ、日本人の食文化に合わせた、新しいフレンチの形が必要なのだと感じます。

 


料理だけで持続可能にする価格設定という挑戦

ここで核心に触れましょう。

 

「料理だけで営業が成立するように価格設定をする」――
これこそが、次の飲食ビジネスに必要な方向性ではないでしょうか。

 

もちろん簡単なことではありません。


原価、人件費、家賃、光熱費……それらを考慮した上で、ドリンクに頼らずペイする価格設定にするには、
・素材の選定
・仕込みの合理化
・店舗の規模
・回転率
・客単価
など、全体の設計を最初から見直す必要があります。

 

しかし、それをやらなければ、これからの「飲まない社会」において、レストランが持続的に営業していくことは難しいのかもしれません。

 


飲む自由、飲まない自由、そして「選ばせる」設計へ

ワンドリンク制をやめよう」と言いたいわけではありません。
ただ、それを「前提」として掲げ続けるのではなく、お客の選択肢としての余地を持たせる設計があってもよいのではないか、という提案です。

 

・ドリンク込みのコースと、なしのコース
・お水・お茶も適正価格で提供
・昼と夜で価格帯を変える柔軟性
・料理単価にドリンク分をほんの少し上乗せしたオールインワン価格 など。

 

食文化も、健康観も、価値観も多様化したこの時代に、「ワンドリンク制」だけが正解ではない。

 

お客様の健康も、飲食店の経営も、どちらも大切にできる道はきっとあるはずです。

 


関連タグ

  • #飲食店の持続可能性

  • #ノンアル文化

  • #ワンドリンク制の是非

  • #レストラン経営

  • #現代の食文化

 

 



 

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