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天網恢恢疎にして漏らさず


天網恢恢

2020年3月20日 

 

男はとある病院の前に立っていた。

 

男は病院に行くかどうするかで悩んだ。こんなになってしまっては最早市販薬では対処できないから、病院で診てもらうしかないだろう。

 

重い決心をし有給休暇を取って病院へやって来たのだ。

 

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「なんだ峯島。この前有休をとったばかりじゃないか…」

 

「いや、どうも、そうなんですけど」

 

「また、山でも行こうってのか。良いなあ一人者は気楽でさ。今新型コロナウィルス騒ぎで、うちのようなマスク製造業はどこも24時間稼働でマスク不足に対処しているってさなかに、有給で山遊びかあ?」

 

「いや、あれはその前々の時の有給で、この前は実家の母が倒れて入院しまして家族の者が危ないかもしれないから帰省してこいってうるさかったので…」

 

「そのお母さんは今じゃケロッとしているんだろう?」

 

「あはは、なんだったんでしょうねえ…」

 

「ちっ、しょうがないなあ。世の中有給は消化しましょうなんて風潮だろうけど、うちみたいな弱小マスクメーカーがようコロナコロナのウィルス騒様のお陰で千載一遇のチャンスで24時間フル稼働させて金稼ぎをできるって時に、良く有給なんか取れるなあ…」

 

「すみませんけど、どうしても病院に行く用があるのです」と、大きな体をますます小さくして峯島は哀願するように訴える。

 

「戸ノ崎部課長、どうかお願いしますよ。今度例の店に連れて行きますから。玲子ちゃんも戸ノ崎部課長が来るのを待っているみたいですよ」

 

「ちっ、しょうがないなあ。そういうことじゃあ。いちんち(1日)でいいのか、良かったら二日ぐらいやるぞぉ」どこかしら急に語尾が上がり気味になる戸ノ崎部課長であった。そして「ちっ、しょうがないなあ」は、彼の口癖だ。

 

 峯島という男は意を決するように病院のドアを開けた。

 

ここの総合病院は週一回だけ午後からの皮膚科の診察があるのだ。今どきは大手病院か、個人開業医の皮膚科専門クリニックでもなきゃ、なかなか皮膚科なんて受診できる場所は少ない。

 

自宅から程ない場所に昔からある総合病院だけど、流行っているのか流行ってないのか分からないが、ひょっとしたら新型コロナウィルスで混雑しているかもしれない。

 

この時期だからこそ、皮膚科なんて受診することを控えている者も多いだろうと峯島は思っていた。

 

ドアを開けて院内に入り受付へ向かう。

 

世の中は新型コロナウィルス騒ぎでうち(会社)で作るマスクでさえ受注が追い付かなく、この機会を頼りにと会長社長の一斉号令によりパートアルバイトも総動員し、24時間体制でマスクを作っていてまさに濡れ手に粟状態なのである。

 

今までこんなことがあったのは2003年のサーズ以来だけど、サーズはマスク不足まではいかなかった。

 

確かにそれでもサーズでもマスク需要は高まった。

 

鳥インフルエンザ騒ぎや豚コレラなど感染症が話題になりインフルエンザ対策でマスクの必要も高まりつつある中、それに加え毎年春の花粉症に、中国からやってくるPM2.5などで弱小マスクメーカーだけど受注は多く業績だけは好調に推移してきた。

 

そんな中に新型コロナウィルス騒ぎの好景気状態で、こんな最中(さなか)に会社に有給を願い出るのは本当に勇気がいった。

 

そんなにブラック会社じゃないけど、戸ノ崎部課長も言っていた新型コロナウィルス騒ぎは、マスク会社にとってはまさに『千載一遇のこのチャンス』なのだ。

 

そんな繁忙期なおりに有休をとってまで病院にきたのだから、ここはしっかり見て貰わなくてはいけない。

 

「当院では初めてのご受診ですか?」総合受付がそう聞いてくるので「あ、はい」と峯島は答えた。

 

「皮膚科でございますね。それではこちらの問診表にお答えいただき、どこの部分の症状か人体図に〇で印をつけてください」受付に保険証を提示し、初めての病院なので受診に当たっての問診票みたいなものを書かされる。

 

「あ、はい」と先ほどと同じ答えで応答する峯島。

 

受付にいるのは比較的若い女の子なので、問診票みたいなところにすべて記入するのにちょっと躊躇(とまど)う箇所もないではないが、なに一瞬のことだ。少しぐらい奇異な目で見られてもそれぐらいは我慢できる。

 

「それでは峯島さん、診察室の前でお待ちください」

 

「・・・」

 

「あっ、左に入っていただいて奥の右側になります」

 

「どうも」と言いながら峯島は歩き出す。

 

峯島はここ数日間の激しい痒みに耐えきれず、我慢できなくなり掻きむしったところの皮膚が腫れ、掻きむしった部分についたであろう複数の爪傷後の痛みを伴う痒みにどうにも耐えきれなくなったのだ。

 

昼間は痒みはほとんどないのに、ベッドに入ると何故だか痒くなる。

 

寝付く前体が温まり出すと痒くなるみたいだ。

 

だから昼間には痒いとかの症状はほとんどない。

 

風呂に入ったりして体温が上がると痒くなるので、風呂の中でも掻きむしってしまうこともある。

 

一度でも触って掻かないように痒み部分に爪を立てて痒みを押し殺すのだけど、そうするとすぐに次の場所が痒くなり、同じく爪を立てることを繰り返しているうちに、痒みはますますヒートアップしてしてゆくので、ついにはめったやたらと掻きまくり引っ張り更に揉みもするし掻きもする。

 

痒みを掻く事で得られる至福感覚と、掻いた後の疼きが襲ってくると峯島はまた掻いてしまったと自責の念に囚われてしまう。

 

そんな日々を数日送ったのちに、意を決して有休をとり病院へ来たのだ。

 

市販薬など買うより早く病院へ来れば適切な処置なり薬を処方して貰えるのに、自分で対処しようと市販薬を買ってずるずると時を伸ばし過ぎた結果がこの病院である。

 

「み...みねしまさ~ん」

 

「あ、はい」

 

「峯島さんですね、どうぞお入りください」看護師にそう促されて峯島は診察室に入ると足が止まった。

 

「ま・ず・い」と峯島は思った。

 

女医でも構わないとは思っていたが、まさか30代前後の女医とは。

 

問診票はもう出してあるし、ここは根性を据えて診察してもらうしか他にない。

 

「どうなされました」妙齢の女医が問診票を見ながら、峯島の方を向きもせずに聞いてくる。

 

「問診票を見りゃわかるだろう」と思ったが、口には出さず「金玉袋が痒いのです」と居直るように峯島は答えた。

 

「陰嚢湿疹でしょうかね。それはいつ頃からですか?」妙齢の女医が聞いてくる。

 

「ええっと、ここ半月ぐらいからです」峯島は答えるがそれは嘘である。もう一ヶ月以上痒くて痒くてたまらないかったのだ。

 

 

「それでは拝見いたしましょうか」と妙齢の女医が言う。

 

「・・・」

 

背にの方のカーテンを開きながら「ベッドに横になり、ズボンを…見える位置ぐらいまで下ろしてください」と看護師が言う。

 

「・・・」峯島は何も言えず従うしかなかった。

 

それにしても妙齢の女性の前に、己の汚い一物を晒すことが、今となっては別段に恥ずかしくもなんともないのに驚いた。

 

それだけ痒さが勝ったということだ。

 

それは妙齢の女医の低いトーンの声が、峯島の気持ちを落ち着かせたのかもしれない。

 

「それでは拝見いたします」と、妙齢の女医がカーテンを開けて入ってきた。女医は峯島の一物ではなく陰嚢の方を少し触った。

 

「ズボンを上げてください」と看護師が言う。

 

峯島はズボンを上げて再び女医の横手の診察椅子に座る。

 

「陰嚢湿疹ですからお薬をお出しします。軟膏ですから一日二回、朝起きてからと就寝前に塗ってください」と妙齢な女医は峯島の顔を見ながら言った。

 

妙齢の女医の顔は、なんだかドクタースランプの中に出てくるコミックキャラクターのあられちゃんが、大人になったような顔をしている。

 

可愛いく、愛くるしい。

 

「・・・」峯島はなんだか急に耳たぶが赤くなってきた。

 

「それじゃあ処方箋を出しておきますので、お大事に」

 

診察室を出るとあんな愛くるしい女医さんに、医療用グローブをしていたとはいえ金玉を触って貰ったのかと思ったら、峯島は体がかっと熱くなって体温が上がった。

 

峯島はこの歳でまだ女を知らなかった。

 

体温が上がったせいで陰嚢が無性に痒くなって峯島は病院のトイレに駆け込んだ。

 

幸いトイレの個室が開いていたので入り、ズボンを降ろし便器に腰を掛けた。

 

痒い、痒くてたまらない。

 

自分の体がかっっかとほってって来ているのも分かる。

 

この歳にして、初めて峯島は女性に陰嚢とは言え金玉袋を触られたことに羞恥心を感じて体が熱くなったのだ。

 

峯島は掻きむしって、腫れた陰嚢をまた掻きむしっていた。

 

もはや自嘲気味に掻きむしってしまった。

 

陰嚢が縮み上がってしまい、クルミの殻みたいな模様を見せている。

 

峯島が掻きむしった陰嚢は痛さで縮かんで、結果として陰部と陰毛が目立つ。

 

金玉袋を掻きむしった自責の念が襲ってくると同時に峯島は、これが俗に言う「陰毛痒痒素ちんにして漏らさず」ってやつだなって、峯島はトイレの便器に腰掛けたまま一人ほくそ笑んだ。 

  

ややあって、それは、違うだろう。

 

と、突っ込む自分がいた…

 

峯島は掻きむしった指を鼻に持って行き、臭いを嗅いだ…

 

 

◇◇◇◇◇

 

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