山怪という本がある。
この本を初めて目にしたのは登山用品を販売している「好日山荘」であった。
場所は東京都西多摩郡瑞穂町箱根ケ崎の好日山荘であったが、残念なことにこちらの売店は閉店となってしまった。
八王子に近いこともあって、こちらの店でビバーク体験なんてツアーに参加したこともあったんだけど閉店してしまい残念ですが、立川駅近くに新たに売店が出来たそうでなによりです。
好日山荘という名のショップを知ったのは「 玉川ガーデンアイランド」でです。ガーデンアイランドには、プロトリーフさんへ植物を求めに行っていたのです。
プロトリーフさんでは珍種などでも大きな鉢植えを用意してそれは見事な園芸店でした。二つのフロアーを使用していたのですが、ある時行ったらフロアーが一つに縮小となってこちらも残念な思いです。
プロトリーフさんに行くことで目に入ってきた「好日山荘」の店名は、如何にも中華系が付けそうな名前で、チャイニーズ系アウトレットでもやっているのかなと、その頃はそんな風に思っていました。まだ登山やハイキングに目覚めていなかったからです。
その後登山やハイキングに行くようになって、多摩川ガーデンアイランドの好日山荘さんにも何度か買い物に行ったことがあります。ウェアーなどはここで揃えたかな。そんなわけで箱根ヶ崎の好日山荘にも何度か行きました。
その箱根ヶ崎の好日山荘さんで、山怪という本を手に取ってちょっとの時間だけパラパラと読んだ。怪奇な話や不思議な出来事などを聞いたり読んだりするのは嫌いではないので、パラパラと読んだだけだけだけど面白かった。
それでもお金を出して買うという気にはならなかったので、図書館に無いかと探してみたところありました。人気があるようでたくさんの予約が入っておりまして、私も何時でもいいからと貸出予約を入れておきました。
一昨日、図書館から「予約資料確保のお知らせ」というメールが来ました。なにかなあと思ってメールを開くと「山怪・田中康弘著」の本の貸出番が回って来たとのお知らせでした。
図書館のサイトで自分の予約を確かめてみると、なんと予約をしてから二年と二ヶ月目にやっと貸出しの順番が回って来たってことなのです。
「山怪 [1] (山人が語る不思議な話) 2015/12/31」
時は巡り順番はやってくるものですね。
そして昨日は早速に図書館に出向いて予約してあった山怪を借りてきました。
山怪は、その体験をした方の語り口で書いてあるだけの話なので、妙な作りごとが一切ないので、その点が軽くて、その軽さが却ってその人にとっては真の体験の話なのだというところが興味深いです。
こういった話も、山に入るにもGPS機器やスマートホンで山岳地図などと文明の利器が出来て、どんどん神話の世界へと押しやられていく時代になりました。
そんな何事にも明るくなってきた現代でも、それでも世の中には時にして薄暗い部分が生じてしまい、理解不能な体験をする人がいなくなることはないようです。
それが人が人たらしめる脳の発達した人の性なんだろうと思います。
脳が勝手に情報を修正して見せる、実際には有り得ない道など、これなどは自分にも経験があります。単なる道迷いかもしれませんけど・・・
山を登っていて、こっちがルート道だと思って入って行くと、そこはルートではなくてやがてどこにも行けなくなってしまう。※こういう場合は自分の来た道を早目に引き返すのがセオリー。
仕方なく尾根を目指して難を逃れるんですけど、次回何処で間違ったかと検証の為に何度も同じコースを行ってその間違った箇所を探してみるのだけど、どうしても見つからないなんてことがあります。
これなどは脳がルートらしく見えたから、勝手にそこの場所をいかにもルートのように見せてくれたんだろうと思います。
脳の錯誤は自分が引き起こしているのだけれど、それを錯誤と気が付かないでいると、そこに複雑な要素が絡んでくると、これとてとんでもないことになってしまう可能性もあるわけです。
つまり目で得た情報を、頭では別の情報に拡大解釈して、その拡大解釈が目で見た情報として視覚野にフィールドバックされている現象だろうと思います。
だから後で同じコースを歩いても、その時にははっきりルートとして見えていた錯誤が起きた場所がいったい何処だか分からない。
実際にそのコースは、分岐もルートもはっきりしていて、間違えようのないほどにそれぞれに行く先のあるコースなんです。このコースを逸れる事の方が難しい。
そしてその錯誤は、自分の気が付かない内に起きていることが怖いわけです。昔の人ならこんなことが、何かに化かされたってことになるんじゃないかと思います。
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どこかのダレかと知的な出会いを……
See you.
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全部押すとこっくりさんが出てきてパソコンの前で居眠り出来るよ!