外国人デマと偏見に踊らされないために～事実から考えるSNS言説の危うさ～😎

２０２５年度静吉チャンネルプレゼンツだよ😍

近年、SNS上では外国人に関する根拠の薄い言説が数多く流布されている。「中国人が不動産を買いあさって日本を侵略している」「川口市ではクルド人が治外法権のように振る舞っている」「イスラム教徒が神社を放火した」など、センセーショナルな言葉が並ぶ。

しかし、これらの主張の多くは、事実に基づいた裏付けがないか、極めて誇張されているのが実情だ。

1. 神社放火とイスラム教徒を結びつけるデマ
2. 川口市とクルド人「治外法権」説
3. 中国人の不動産購入＝「侵略」説の誤解
4. なぜ外国人への偏見が拡がるのか
5. 過去の日本人と現在の外国人──「鏡」としての視点
6. まとめ──必要なのは排除ではなく理解
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1. 神社放火とイスラム教徒を結びつけるデマ

まず、「イスラム教徒が神社に放火した」とされる事案について、報道や公的な発表ではそのような事実は一切確認されていない。
過去に神社仏閣が被害にあった事件はいくつか存在するが、犯人がイスラム教徒だったという報道はない。宗教的対立を煽るような憶測が、誰かの投稿から拡散され、「らしさ」だけで信じられてしまった典型的なデマである。

2. 川口市とクルド人「治外法権」説

埼玉県川口市周辺に在住するトルコ系クルド人が一定数存在するのは事実である。しかし、「犯罪多発」「無法地帯」「治外法権」などの表現には、統計的な裏付けがない。

警察の犯罪統計では、クルド人による特定の犯罪率が突出して高いという傾向は見られない。ごく一部のトラブルや個人の行為が、民族全体の性質とされて語られるのは、不正確であり、極めて危険な一般化である。

そもそもクルド人の多くは難民申請中であり、日本の制度上、就労制限や医療制度へのアクセス困難といったハンディを背負っている。トラブルの背景には、制度の未整備や社会的孤立があるにもかかわらず、それを「外国人のせい」とするのは本質を見誤っている。

3. 中国人の不動産購入＝「侵略」説の誤解

中国人や中国系企業が日本の不動産を購入しているのは事実だ。しかし、これを「侵略」とするのは明らかに飛躍である。日本企業がかつてアメリカや東南アジアでホテルや企業を買収していたのと同様、これは国際的な投資活動の一環にすぎない。

現実には、外国人による土地購入の割合は全国ベースで見れば微々たるものであり、日本の主権や治安が脅かされているという根拠は一切ない。
経済のグローバル化が進む中で、資本が国境を越えて流通するのは自然な現象であり、特定国籍の投資家だけを取り上げて「乗っ取り」とみなすのは、ナショナリズム的偏見に過ぎない。