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北高尾山稜系のカンアオイの葉のいろいろ


カンアオイの葉紋

2019年12月16日 

 

低山登山ハイキングをしていて、近年はカンアオイの自生が増えているのが目につく感じになりました。

 

以前は山野草ブームの折にはかなりの野生のカンアオイも盗掘にあっていたと思われますが、最近は山野草ブームも去って山野草を採取する人も少なくなりました。

 

が、ヤフオクカンアオイなどを購入して私が八王子だと知ると、八王子の山までカンアオイを採取しに行って斑入りを見つけたなんて人もいましたけど、それを盗掘と言いうのですと言いたかったほどです。

 

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間接的に買うのも盗掘の一助になっていることもあるので、一概に責められないけど間接的に買うのは増殖株だからと解釈し50歩100歩ほどのいいわけです。 

 

山野草の復元は、基本的に団塊世代前後が高齢化して山野草栽培もしなくなってきてブームも去り、その結果で山野草の盗掘がなくなって山荒らしをしなくなったことだろうと考えます。

 

昔みたいに多少人口が少なくて自然の中で生きているに近かったのであれば、山野の恵みを少しいただくということに何も悪びれる必要もなく出来ていたけど、盗掘した上に販売をするなんてことが山野草ブームの折にはまかり通っていましたので、それによって希少種となってしまった植物も多いことだと思います。

 

植物に興味がない方はこんなことは全くつまらないことだとは思いますけど、人の興味の対象にはいろいろなことがあるもんだなあというの知るのも、人としての知的好奇心の一つです。

 

そしてカンアオイは特に関東カンアオイの青軸*1で、葉紋変化のある個体を細辛(サイシン)と呼んで、江戸時代末期に特に三河地方で流行した植物です。

 

農奴に近い身分の者が裏山のような山でカンアオイの青軸を見つけて、旦那衆からなにがしかの大金を貰うことが出来た時代であったので、当然山師のごとくにそういった変った植物を探すマタギみたいな衆も少なからずいたと思います。

 

日本の元禄時代封建制度が強すぎたからなのか、民衆からの市民革命みたいなものは起こらずに元禄バブルの金余りは芸術文化面に走ります。

 

更には園芸さえも珍奇植物狂騒曲が起こって、アサガオに変った花が咲いて一両とかの大金を得ることが出来たなどの話もあって、そういった射幸的活動が園芸にもあったことは当然なことです。

 

その結果、古典朝顔、細辛、古典菊、盆栽、斑入り植物、珍奇植物、富貴蘭などの園芸文化も起き、オランダの投機的チューリップどころではないほどこれらの植物への投機も過熱していたのです。

 

前振りが長くなってしまいましたが、それではカンアオイの葉の葉紋の変化を見ていきましょう。

 

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足はサイズ比較にそっと置いているだけなので、植生を踏み固めだののうざい意見は不要でお願いします。

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以上がカンアオイ(主にカントウアオイと思われます)で、タマノカンアオイはにはなかなか遭遇しません。

 

こうしてみると山にカンアオイが増えてきているのですが、青軸個体なんてのはまだ見たこともありませんので、細辛としての青軸のカンアオイを見つけ出してきたのは、それは金の力だなと実感できます。

 

もう30年以上も昔のことですが、高尾山の稲荷山コースが現在みたいになる前は、山にシクラメンの葉がかたまって繁っているのを見たことがありますが、思い起こせばあれがカンアオイの群生だったのですね。

 

高尾山でも盗掘にあったか、登山コース変更の折りに移植されたかしたのか知りませんが、あの頃の大株カンアオイは今では見ることが出来ません。ですが高尾山ではなくて北高尾山稜では、年々大株になりつつあるカンアオイの植生を見ることが出来るようになってきています。

 

どういうわけか目につく株は意外と決まっていて、時々通っていてもちょっと見ないうちに大株になっていたんだなというのがなんとなく分かるのです。

 

カンアオイの葉って、どうですか、シクラメンの葉にも似ていますよね。

 

フタバアオイは自生が限られていますが数カ所で見ています。フタバアオイこそは徳川家康の家紋です。

 

 

◇◇◇◇◇

 


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*1:アントシアニン色素が抜けた個体で動物で言うところのアルビノです。遺伝性があります