ブログタイトルが「へのへのも♥じ・破」になって、ブログ主名が「へのへのも♥じ」になっているのは9月4日限定のお遊びです。9月5日になれば元の「へのへのも♥じ・破」と「へのへのも♥じ」に戻します。
本日は少し植え替えが出来ました。
植え替えはしなきゃいけないんだけど、特に富貴蘭は今年は全部植え替えると決意しているので、何とか植え替えをやっつけたいものです。 ほかの植物以外に富貴蘭という植物が300鉢ほどあるので、これを全部植え替えたいのです。
今まで横着をして何年も植え替えてやらなかったものもあるので、今年は絶対に全部植え替えてやろうと思っています。
植え替えてやろうと思っているのですが、なんだか心が植え替えに向かないのです。以前なあ朝から晩まで一日中植え替えを半月ぐらい続けていたこともあるのですが、今は植え替えが少しおっくうになっている時期でもあります。
少し植物から気持ちが離れ気味なときは、栽培鉢数を減らせばよいものを、持っていない品種だったりすると買ってしまったりとか、植え替えで株分けしなきゃよいのに株分けして二鉢にしたりとかするから鉢数が増えて来ちゃうのです。
今日はそんな富貴蘭の植え替え風景をちょっとだけお見せしましょう。植物にあまり興味がない方も多いと思いますので簡単にです。
植え替えする富貴蘭が12個入りのトレイに入っています。これを植え替えるわけです。
富貴蘭は元はフウランで、フウランは日本の着生ランで本州以西に自生している着生ランです。やや温暖な気候を好むので、自生は静岡県や千葉県あたりが北限のようです。
栽培するのなら、八王子では冬季は取り込んでやりさえすれば無加温で越冬します。近年は北陸や、北海道で栽培する人も増えています。北海道って意外や園芸が盛んなんですよ。
それはどうしてかというと、北海道は本州のように一部屋だけ暖めるなんてことをしないで、セントラルヒーティング的になっていて家の中全体が暖かいため冬季に植物を室内に持ち込むことで温帯の植物の栽培が容易になるのと、冬場は降雪で外出が少なくなるのでインドア的園芸が趣味の方も多いみたいです。
さあそれでは富貴蘭ことフウラン(風蘭)の植え替えを見てみましょう。
ミズゴケが汚くなっているので植え替えをする鉢です。
汚くなったミズゴケを取り除いた状態です。ちょっと細めのうどんみたいな根がありますね。この根と葉に水分を貯めているので乾燥にはとても強いのですが、逆に過湿には弱い面があります。
ミズゴケは国産もありますが値段が高いのと安定供給が難しいので、ニュージーランド産のミズゴケを使います。私のところでは植え替えで、毎年だいたい3万円位のミズゴケ代が必要です。
植え替えで太い塩ビのパイプを使います。
ミズゴケをパイプに団子状に逆凹状に盛り付けます。凹のへこみには塩ビのパイプがしっかり入り込んでいます。
塩ビパイプに丸めて盛ったミズゴケにフウランを跨らせます。
ミズゴケをの長さを揃えて集め左側にすだれ状にしてかけます。
同じく厚めのすだれ状にしたミズゴケを右側にかけます。このあと後ろにもかけてやって完成です。ミズゴケはつまり ▽ こんな風に左かけ、右かけ、後ろかけで完成です。三角の中央がフウランです。
塩ビパイプを抜いてプラバチに納めます。この時、ステーキナイフで押し込むのが具合が良いようです。
はい、植え替え完成です。
では次に伝泥の仲間を株分けして植え替えてみたいと思います。着生ラン科植物の一般的なうえ方です。素焼き鉢で小さめの鉢を使います。素焼き鉢も小さめの鉢も乾きを早くするためのものです。
この個体を株分けして植え替えます。
抜いてみたところ中のミズゴケは痛みがほとんどないので、ミズゴケを交換しないではさみで切って株分けしました。これをこのままミズゴケを足して植えてやります。
こんな風に植えられたらOKです。
それでは最後にフウランの花をいくつか紹介いたしましょう。フウランの花期は六月下旬から梅雨明け頃までです。奄美風蘭というやや大きめの種はこれから一か月遅れで開花しますので八月半ばから下旬にかけて開花します。
共に香水のような甘い香りがして特に女性が好む香りのようです。例年2月中下旬に東京ドームで世界らん展が開催されますが、その折に資生堂からフウランの香りのオーデコロンと東洋ランの香りのオーデコロンが限定販売されていることもあります。
フウランの花の多くは白っぽい花で、稀に薄く赤い色が付く個体や緑花個体などがあります。ここに掲載した色付きの花は洋ランとの交配で生まれた品種がほとんどです。
洋ランと交配で生まれたきれいな色合いの花は人気もあります。しかも耐寒性があるので日本の栽培にもってこいのハーフやクオーターになります。フウランの栽培はちょっとしたコツがあり、そのコツさえつかめば栽培に容易です。
このほかにも富貴蘭と言って自生するフウランの中から見いだされた斑入り品種が江戸時代末期ごろからブームになっており、富貴蘭はその流れをくむ園芸品種です。近年はホームセンターでも初心者向け富貴蘭が、求めやすい値段で販売されています。
栽培人口は減ってフウランの方は増えるで、フウランの価格は値下がり傾向にあります。値段が下がって好きな人は気にせず熱心に栽培しています。この世界も高齢少子化ですが、少子化どころではなく新たな入門者はほとんどいません。マニアック富貴蘭の方はいずれ消えさる園芸かもしれません。
富貴蘭はお隣韓国でも盛んに栽培れていて、今や韓国の方が富貴蘭熱が高い感じです。元は日本の富貴蘭の品種を導入して栽培していたのですが、韓国では実生育種が盛んにおこなわれていて、実生育種で新品種の創作力が日本よりもはるかに高いようです。
ぎくしゃくしている日韓関係ですが、富貴蘭を介してはお互いの愛好家が仲良くしており、日本での展示会には韓国から見学が多くお出でになるみたいですし、韓国での展示会では日本の富貴蘭界の会長が行かれて祝辞を述べてきたりし共に趣味の世界を楽しんでいます。
まだ植え替え前の植第二栽培場所。
第二の栽培場所です。画像ではまだ植え替えてない鉢がありますが、こちらは完全に植え替え完了です。
第一の栽培場所の植物小屋ことラン小屋の富貴蘭は一昨日植え替え完了です。
あとは屋上の第三の栽培所に置いてあるこんなのを、10枚植え替えたら植え替え完了になるのです。場所が狭いのであちらこちらに分散して栽培しています。
う~ん、まだ十枚もあると120鉢じゃないかあ、じゃなくてあと十枚と思っても植え替えの勢いは盛り上がっておりませんので九月いっぱいまでには何とかしたいなあって思っています。
少し頑張って売っぱらって、うんと鉢を減らし、旅行費用の捻出をしたいものです。ガンバレ自分!
おっ、おおお~っ!
◇◇◇◇◇
趣味も行くところまで行けばプロ並みになりますけど、まだまだ凄い人が多くいらっしゃいます。上も下も切りがないものです。
植物なので殖えるので、そうだな漫画系のコミケみたいな感じで集まって売ったり買ったりもあります。メルカリなんかでも出す人もいます。
この世界でプロは業者という方たちがいます。売店という実店舗を持ち、さらに日本全国を駆け回り、韓国にも売買に行く方もいます。
富貴蘭の展示会は5月頃に、主要都市の駅近くのホテルで開催されます。富貴蘭にはこの世界なりの、江戸時代末期から続く伝統園芸としての相応な世界があります。
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