睡眠についてのある男の記録 - チコちゃんに叱られないブログ

ペィ・ユー・クゥー

2020年3月25日

歳のせいなのか舌がなんとなくピリピリしている。

舌苔も多くついている。

まあ、舌苔は栄養が豊富だとつきやすいとも言われるので、確かに栄養は摂り過ぎかもしれない。

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下前歯の４本に歯垢が非常につきやすい。

普通の歯磨きではこの歯垢は落ちてくれない。なのでは医者に行って取ってもらうか、自分で先の尖った金属で削り取るしかない。

この歯垢を削り取ってみるとそれは白い石灰のようなものである。

歯と歯の間に目地のように付着しているのだ。

こうなってはブラッシングではもう取り除けない。

そこで、カッターなどの尖った歯先で歯と歯の間に沿って、歯垢をこそげ取っていく。そのとった歯垢を指でこすってみると石灰の粉のようになる。

下の下側の付け根の中央に唾液腺があって、ここから唾液がたくさん出ている。

だからどうしても下前歯に歯垢が出来やすいとか聞いた事がある。それじゃあ仕方ないのかなあと思っていた。

ふと気になった事があって、インターネットでその気になったことを最近調べていたら、口をあけて寝ると前歯に歯垢が溜まりやすいという記事を見つけた。

ふと気になった事は「睡眠時無呼吸症候群」の事だ。

うたた寝をしていて睡眠の浅い時に口の下あごが落ちていることに気がついた。

つまりぽかんと口をあけているのだ。

これは睡眠時無呼吸症候群の状態なんじゃないだろうか。

口を開けて寝ると舌が気管のほうに下がり気味となって、ついには気管を数秒間ふさいでしまったりすることであるらしい。

睡眠中にこんなことを繰り返していると、血圧も高くなるし歯にも歯垢がつきやすくなるとか。

結果的にもちろん心筋梗塞などあらゆる病気の元となり、ついには死に繋がる可能性もあるとか書いてある。

自分はもともとロングスリーパーなのだ。

若いときは２４時間寝ていても平気だった。

と言っても毎日２４時間寝ていては起きている時間がないので植物人間状態であるから、休日などでよほど何もしたくないようなときだけの事だ。

なんにしても私は睡眠時間が多いほうには間違いなく、普段でも、体が平均１２時間近い睡眠を欲しがっていた。

それが１０時間になり８時間程度になって、年とともに睡眠時間がやや短くなってきた。それでも一般的な睡眠時間にしたら充分に長い睡眠時間だと思う。

たくさん寝ているのにそれでも昼間に眠たくなって睡魔に襲われることもある。

これなど、どうもちゃんと熟睡できていないのではないかと思う。

そこで最近話題になっている「睡眠時無呼吸症候群」ではないかと薄々思っていたのだ。

睡眠時無呼吸症候群ではないかと思っても、まあそんなこともあるかいなあって程度で、だからってあっせって医者に行って診てもらおうなんて気にもならないで過ごしてきた。

そんなことで数年を過ごすうちに、血圧が高目となって血圧降下剤を飲むようになっている。

私の血圧は降下剤を服用して１４０で下が９０台である。

医者には体重を下げてくださいとよく言われる。

小学生時代からずっとぽっちゃり体形だ。

それがここ半年、あることを境に体重が下がり、今は標準体重に近い。それでもまだ標準体重の上限である。

７キロぐらい体重が下がったわりには、血圧に関しては明らかに数値が下がるなどの効果が出ていない。

これはひょっとしたら体重だけの問題じゃなくて、例の睡眠時無呼吸症候群の影響かもしれないと思い始め、何かできる対処をしようと思った。

インターネットで睡眠時無呼吸症候群と腹式呼吸について調べていると、睡眠時無呼吸症候群は多くは医者に行って治療が必要とあればマウスピースやあるいはCPAP治療といって鼻マスクをして空気を送り込む装置を使うことで重症の閉塞型睡眠時無呼吸症候群の改善に役立つそうだ。

その前に自分で出来る対処をすることにした。

まずは、呼吸は腹式呼吸にすると良いそうだ。

口を開けて息を吸っていないので多分腹式呼吸をしていると思われるからこのてんはだいじょうぶだ。

だが、寝ていると自然に顎が下がって口呼吸に変わっている可能性がある、

睡眠時に腹式呼吸として鼻で呼吸をするには、手っ取り早く出来ることでは口に絆創膏（を張って寝ると口が開かないのでよいと書いてあった。

口にバンドエイドを貼る。

これなら金も手間もかかりそうもない。

いわゆる平均的な絆創膏（バンドエイドは商標登録名らしいけどいわゆるキズバンなどの総称としての名称で）を口に貼ることにした。

既に口に貼る専用版素行も商品として売られているそうである。でも、安い版素行から比べるとかなり割高だ。

口に絆創膏を貼って、これで朝まで口は開かないで寝ていられる。

こんなことをして苦しいと思われるかもしれないが、それがそんなことも全くない。それが証拠には、この通り窒息することも無くちゃんとこんな駄文も書けている。

だからと言って、真似した貴方の明日の朝は来ないかもしれないが、それは私は関知しないので、遺族の方が私に責任の一端を持ってこられても困るのだが。

私は寝ようと思うとたいていすぐ寝らるので、口にこんなふうに絆創膏を貼ってもすぐ寝て朝まで起きる事がない。

寝つきの悪い人だとこんなことをすると寝られないかもしれない。

なので、寝つきの悪い人は試してみて、気になって寝られないのなら止めたほうが良い特に誘眠剤を飲まれるような方は止めたほうが良いでしょう。

絆創膏で口を閉じて寝たら自然と鼻で息をするので、腹式で鼻呼吸になるのだ、少々鼻が詰まっていたって問題なく鼻で息が出来る。

例えは悪いがTVドラマでありがちな人を誘拐して縛って口にガムテープを貼っても、それで死んだ人はいないみたいだ。

しかしこれは誘拐されて命に危険がないという意味ではないので、口にガムテープを張られても死ぬことはないとは考えない方が良い。

そんな目にあったら、ちと、死に神とお友達になりかけているのだけは間違いないのでご用心である。

さて口にバンドエイドも貼った。

ついでに寝る前に携帯カセットテープレコーダを音声起動にセットして寝る。

こんなことをして数日間寝てみた。

カセットテープレコーダの音声起動とは勝手に作った言葉だが、音を感じて自動的に録音「V.O.R」する機能の事だ。これは会議などの録音によく使われる機能だ。

口にバンドエイドを貼っても何のためらいも無く冥府の旅人となり、一夜の許された冥府旅行が終わると、さあ、お帰りの時間ですよとばかりに朝眼が醒める。

起きてカセットテープを見ると少しだけ録音がなされているので再生してみた。

すると寝返り時のうめきのような声と、時々唾を飲み込むような音が録音されていた。それ以外に自動車の通り抜ける騒音も録音されている。

口にバンドエイドを貼り、カセットテープレコーダを録音にセットして寝ていたが、録音されているのは先に書いたとおりの音ばかりである。

鼾一つもない。

パソコンを操作していて不意に寝落ちすることがあり、そんなときに寝入りばなに口を開けて鼾を書いて目覚めたりもしたので、寝る寸前に顎が落ちているのだ。歳を取って口の周りに筋肉の力が落ちているのかなとも思う。

ある日、口に絆創膏をしないで寝てしまった。

この時夜中に目が醒めたので、カセットテープレコーダを録音してまた寝た。

口に絆創膏をしないとどうなるか気になったからである。

口に絆創膏をしないで録音したテープは、再生してみるとなんと鼾がすごい。

しゃくりあげる「おっ、おっ」と息の詰まるような飲み込みの音など、それはそれは賑やかで夜の演奏会でもあるかのようだ。

口が開いて鼾をかきまくっていたのだろう。

時々睡眠時無呼吸症候群症状も出ているような感じもある。

テープを聴きながら口に絆創膏を貼ったことは正解だったなあと感じた。

さらにテープを聞いていると「キュ」というような飲み込み音がした後、しばらくの静寂が続いて、突然「ペィ・ユー・クゥー」という言葉が聞こえた。

喋る速度はアンダンテ（歩くように）であった。

単語と単語の間もしっかり開いている。とても明瞭な発音だ。

カセットテープレコーダにはまだ何か言葉らしき音が録音されていたが、はっきり聞き取れない。

なにやら何度か同じような言葉を言っているような感じである。

それにしてもなんだろうか「ペィ・ユー・クゥー」とは。カタカナにすると英語風にも見えるだろうけど、発音は母音のはっきりした日本語そのものだ。

いずれにしても、私が寝ているときは口を開けて寝ていることがよく分かった。

だから歯垢が溜まりやすく、舌がなんとなくぴりぴりした感じがするのも舌が空気に触れすぎて乾きかけたりしているのではないかと思う。

口を閉じて鼻で腹式呼吸できるようにこれからも口に絆創膏をして寝るつもりだが、「ペィ・ユー・クゥー」がなんなのか知るために口に絆創膏をしないでカセットテープレコーダの録音を入れて寝てみたい気もするのだ。