ツイッター連続小説【寄り添う足音】完結編 😎 - チコちゃんに叱られないブログ

2022年6月1日

拝、灰、廃、獰猛どうもうです。

中高年の星☆爺婆の太陽の静吉プレゼンツでございます😍

一人で登山をしているときに、ふと後ろを誰かが付いてきているかのような足音が聞こえることがある。

寄る年並のせいか登山で歩く速度がかなり遅くなってきているので、痕から登ってきた人に追いつかれるなんてことも度々あるので、ハイカーが追いついてきたんだと思うことがある。

そして後ろを振り向くと実際にハイカーだったりすることもあるが、多くの場合は誰もいなかったりすると、あれ、なんだったんだろうと思うこともある。

そんなことからヒントを得て、寄り添う足音というツイッター小説が生まれました。

エンディングはありきたりな内容になってしまったけど、これはこれでいいのではと思っています。

おはようございます😋

寄り添う足音…No.1
いつの頃からだろうか登山をしていると、後ろに誰かが付いてきてるかのような足音が聞こえることがある。

足が遅くなったから後から来た登山者に追いつかれたのかと思って後ろを振り向くと誰もいない。

目を凝らしてじっと遠くまで見やるが、誰もいない。
— 静吉😋 shizukichi 公認 (@i_shizukichi) April 30, 2022

おはようございます😋

寄り添う足音…No.2
…気のせいか。
そんなことが最近は、登山をしていると度々あるんだ。

ある時のこと、山で疲れ果てしまい途方に暮れていたときに「遭難」の二文字が頭に浮かんだ。
山で死ぬのも山歩きの本懐かもしれんなと、諦めにも似た覚悟を決めるともなく決めた。
— 静吉😋 shizukichi 公認 (@i_shizukichi) May 1, 2022

おはようございます😋

寄り添う足音…No.3
ましてここは本来のコースから離れた危険性も高いマイナールートだ。
通ってくる人もまず少なく、人と遭遇する可能性はほぼない。このまま動けなければ多分に生死に関わるが、動くだけの気力はもうないんだ。
俺も歳をとった。
それもそのはずもう81歳だ。
— 静吉😋 shizukichi 公認 (@i_shizukichi) May 2, 2022

おはようございます😋

寄り添う足音…No.4
83歳は昔なら大往生の口だ。
人生100年時代で80代でも元気で山歩きをしているなんてのも少なくない時代だけど、しかしｈ流石に80を過ぎたら人間もポンコツだ。
なにかあるとこんなふうに粘りが効かない。
やりたいことはやった。
未練はあるけど未練はない。
— 静吉😋 shizukichi 公認 (@i_shizukichi) May 3, 2022

おはようございます😋

寄り添う足音…No.5
なんだか俺が遭難死したニュースがなんとなく浮かんでくる。有名人じゃないからニュースにもならないかもしれない。
あるいは未確認遭難者として失踪したままの状態となる可能性もなくはない。
ヒタヒタ…
おや、こんなコースに誰か来たのか？
人生これだ…
— 静吉😋 shizukichi 公認 (@i_shizukichi) May 4, 2022

おはようございます😋

寄り添う足音…No.6
ヒタヒタと足音が聞こえる。
はっきりと聞こえる。
俺と同じようなやつがこんなマイナーコースを歩いてくるんだよ、ありがたい。
助かったら次はどこの山を登るかな。
そんなふうに考えて足音が近づくのを待った。
ヒタヒタと足音が耳元で聞こえだして来た。
— 静吉😋 shizukichi 公認 (@i_shizukichi) May 5, 2022

おはようございます😋

寄り添う足音…No.7
ヒタヒタと耳の中で谺のように響く足音。
おいおい待ってくれよ。
なんで俺を見捨てて行こうとするんだ！
おい、待ってくれよ！
置いていかないでくれよ。
ヒタヒタの足音がふっと消えたように止まった。
なんだぼくに気が付かなかったのかい。
ここだここ…
— 静吉😋 shizukichi 公認 (@i_shizukichi) May 6, 2022

おはようございます😋

寄り添う足音…No.8
ヒタヒタの足音は戸惑うように立ち止まった。
だが、しばらくしてヒタヒタの足音はまた歩き始めた。
多い、お願いだ助けてくれ！
置いていかないでくれよ。
男は涙を流しながら懇願した。
それでもヒタヒタの足音は通り過ぎ去ってしまった。
なぜだなんだ！
— 静吉😋 shizukichi 公認 (@i_shizukichi) May 7, 2022

おはようございます😋

寄り添う足音…No.9
いつの頃からか、登山をしているとヒタヒタと足音が聞こえ、誰かなと後ろを振り返ってみたことが度々あった。
それで実際に人がやってきたこともあったけが、多くはだれも歩いて来ていなかった。
その後もヒタヒタと足音が聞こえることが、しばしば起きた。 pic.twitter.com/Ovzbb77kS0
— 静吉😋 shizukichi 公認 (@i_shizukichi) May 8, 2022

おはようございます😋

寄り添う足音…No.10

そうなのか、あのヒタヒタの足音は俺の足音だったんだ…
やがて時が俺を追い越して、ヒタヒタと俺の上を通り過ぎてしまったんだな。

おじいちゃん山で死ねたから、さぞ本望だったんだと思うよ…だれ共なしに家族の者がそう言った。

寄り添う足音…終 pic.twitter.com/gOkLwGeCkB
— 静吉😋 shizukichi 公認 (@i_shizukichi) May 9, 2022

寄り添う足音に追いつかれても山で死んでもいいとは全く思いません。

いや、死ぬまでは生きていたいです。