自転車
2020年1月24日
自転車。
そう自転車。
自分が自転車を乗るようになったのは中学生の時で、学校まで歩いて通うと小一時間かかっていたので、それで兄が自転車を買ってくれた。
私は兄の知り合いらしい他人の家に預けられて生活していた。
居候だけど、居候三杯目はそっと出しなんて生活はしてなかった。
二親様は早逝してしまい、小学生半ばで私は親のいない子になった。【時には母のない子のように】どころではなくて母は3歳ごろにはもう他界し、父親も病弱で小4のころに亡くなってしまった。
理解力が悪いのか適応能力があり過ぎるのかどっちか知らないけど、両親がいないこともそれほど悲しいとも思わず、見ず知らずの他人の家で暮らしても臆することも無く面倒だけ見て貰って、遊んで暮らすことのできる性格だけが唯一の取り柄だったみたいだ。
ところで何か良いところのことを【とりえ】というが、漢字で書くと【取り柄】なんだ。「とりえ」を変換していたら思ったような字が出ないので、ネットで調べてみて「とりえ」が【取り柄】と分かった。
ただ「とりえ」を変換すると【取柄】と変換されるので、流石にこの「取柄」じゃおかしそうだと思ったので調べた次第。
【取柄】とは「とつか」と読んで、弓や鞭(むち)などの握るところのことだそうだ。
自分のは、どこでも勝手気ままに生きるそんな取り柄みたいなものしかないけど、この取り柄って変換に厄介だから辞書登録しておこうと思ったなんてことで話が逸れまくってしまうが、とりあえずはそんな風な人間なのである。
これはこれで、当時の心の折れる諸原因から身を守るための、無頓着でいられるという習い性的な後天的技能かもしれないと今では思う。逸れ次いでに言えば取り柄が登録できたので「取り柄」を「とりえ」としての活用方法はMS-IMEには無かったのかもしれない。
1時間ほど歩いて学校に通うなんて生活を大変に思ってくれたのか、兄貴が働いた金の中から自転車を買ってくれた。姉は中学の時に近眼となった私に眼鏡を買ってくれた。
自転車も眼鏡も、今と違って安くはない時代だった。
どちらかというと外見は色白で、ダメラボさんのいう少年Kみたいな雰囲気の私ではあった。
ところが、私には少年Kほどの頭が良いとかの優等生過ぎな部分だけが欠如していた。いや、さらには既に両親も欠如していたから、欠如しっぱなしであったわけだ。
さあ、ここまで記事を書いて来て、どこで自転車の方に話を持ってくれば良いのかと、暫し休憩でインターミッションタイムとなる。
で、こういう時は画像で話を転換するのが良いだろう。
おわかり?
2020年早々に、自転車の修理に17,400円もの出費をしてしまった。
ちなみに現在乗っている自転車がこちらです。
この自転車も貰いものです。
貰いものでも中古じゃないよ、新品だよ。
高尾山周辺の山に行くのにバス電車に頼らずに、1時間ばかりかけて自転車を漕いで登山口周辺まで行くわけです。
子供のころ他人の家の釜の飯で腹を膨らませてもその家のなに一つの用をするでもなくお客様で生活していた私は、食う寝る遊ぶで手元だけが不如意であった。ゆえに生来の貧乏性が身に沁み込んでしまっているから、自力で登山口まで行くのである。
この自転車は電動アシスト付き自転車であるが、もう十数年も前のものである。特区の電動自転車のバッテリーも上がってしまい、当時2万円もするバッテリーを買うのをケチってアシスト無しで乗り回すようになった。
幸いギア六段で多少は坂道などにも対応して漕いで登ることが出来る。
最近のは電動アシスト自転車はバッテリー切れとなってもそれほど重たくはないと聞くが、昔の電動アシスト自転車って、アシスト機能がないとやたら重たいだけの自転車となってしまうのだ。
この自転車はPanasonic製でステンレスボディなのでより重いのだ。だが、その分頑丈でもある。他にもう一台自転車があるので、アシストしなくなった方のこの自転車はあまり乗らなかったけどもう一台の自転車がポンコツとなってしまい、嫌々ながらアシストしなくなった電動自転車に乗らざるを得なくなってしまった。
そして、高尾山周辺の低山登山を始めたので、今ではこの自転車は、筋トレ号(アシストしない重いだけの元電動自転車)として活躍しているというわけだ。
そして2020年1月1日。
景信山登山をしようと決めていた。
初日の出を見に行くなんてそんな青臭い思いなどはない。ただ、年度替わりだし、2019年ははてなブログにかまけ過ぎて低山登山をほとんどしなかった感じもするので、2020年からしっかり低山登山で運動をしたいの思い出の1月1日の景信山登山だった。
このあとこの自転車のことはチャリと呼ばせていただく。
2019年はそんなわけでこのチャリにはあまり乗ってなかったので2020年1月1日にこのチャリに乗ろうとしたらタイヤの空気がかなり減っていたので、空気入れで空気を入れて小仏道(都県道516号線=正式には「浅川相模湖線」らしい)は日影バス停へ向かった。このチャリで約一時間の道のりである。
日影バス停付近にチャリを停めて景信山を東尾根から攻めて、小仏城山から日影乗鞍下山で日影バス停まで戻って来た。
ザックを降ろして後ろカゴに入れいざ自転車に乗ろうとしたら、前のタイヤの空気が抜けてしまっている。1月1日からのアクシデントである。ここからチャリに乗らずにこのチャリを曳いて帰るのは無謀すぎる。
チャリを漕いできて約一時間の場所なんだから、歩いたら二時間以上かかるのは目に見えている。
こういう時に私は躊躇しない。
このまま乗って帰る。
ズタベタガタガタと音を立てる前車輪。
そんなものを気にせずに、いや気にしていても背に腹は代えられないとばかりに、チャリを漕いで小仏道の下り道を漕いでいく。
ここでふと現地住民(この区域にお住まいの方)に声をかけて空気入れを借りようと、チャリを下りて寄ってみた家には十人がおらずであった。
仕方なくこのまま下ろうと再度チャリに乗る。どこか人が居そうな自転車がありそうな家はないかと物色するが、観光旅行でも経験しているが地方に行けば現地住民の一人を見ることは稀になる。裏高尾町辺りもそれと同様で、小仏道で現地住民を見かけることは少ない。
そこで思いついたのは、帰る途中にある昭和天皇陵墓だ。
ここに行けば交番がある。
交番なら自転車でバイクで警邏にも出ているはずだから当然空気入れはある。そう思って交番までたどり着いた。
前のタイヤをごとごとさせていたから、空気入れ部分に余分な力が加わってチューブにキズが付いて切れてかもとは思ったけど、交番で空気入れを借りて前のタイヤに空気を入れた。
帰る途中少しでも空気が持てばいいと思ったら、なんとそのまま自宅まで帰りつくことが出来た。
超ラッキーである。
るん♡
次の日、やはり前のタイヤの空気は抜けていた。
パンクだろうなあ。
しかし、お正月である。
自転車屋はどこも営業していないだろうなあは想像に難くない。
1月4日、どこかやってないかと電話するも何所も出ない。
1月5日、日曜日だけど何処かやっているかと電話したら、一軒の自転車屋がやっていることが分かった。それで空気が抜けてしまった前の車輪に空気を入れて自転車屋まで漕いで行った。近いとはいえタイヤの空気はまた持った。
それでここの自転車屋は自転車に対して技術があるのは分かっているので、前後のタイヤ交換とメンテンナンスをお願いしてきた。お金がかかるよと言われたけど構わないからとお願いしてきた。
で、自宅まで戻るのに代車(自転車の)を借りて帰宅。代車は電動アシスト自転車で、とても乗りやすく良いなあと思った。電動アシスト自転車を買おうかと思ったけど、今のは軽く10万以上するというので止めた。
そして夕方自転車屋さんから電話があり修理をお願いしてあった自転車の引き取りに行って来た。
そうしたところ後輪のホイールがダメになっているので交換したとのこと。たまたま同じサイズがあったとかで、それはラッキーであった。
で、お会計をしてもらうと先に画像で示した通りに17,400円であった。
年明けから痛い出費である。
中国産の安い自転車で安売りの時なら二台買えちゃう値段だ。
中国産の安い自転車は軽いから意外にスピードだって出るし、安かろうで壊れるのが早くても、この金額で二台分買えるから数年は十分に持つ。
そこは考え方次第だ。
そのことも考えてあったけど、私はこの自転車を修理して乗ることにしていたので、この金額で完全修理が出来たことに満足している。
そして1月13日成人式の日にチャリに乗って日影林道まで行き北尾根ルートで高尾山山頂に出てからいろはの森下山をし、さらに小下沢林道へ行って矢倉沢から富士見台迄登って帰って来た。
それで修理してもらったチャリを乗った感想はというと、漕いだ力がしっかりと入る感じがする。今までのだらけた感じのチャリとは違ってすこぶる優等生な感じがする。
そうだなあ修理前のチャリが100の力を与えていたとしたら、その80%ぐらいしか推力を得ていなかったような感じだけど、修理後は100%の推力が出ているって感じられる。
漕いだ力がそのまま前に進んでいる感じがした。
あのままパンクもせずにこのチャリに乗り続けていたら、近いうちにこのチャリは完全にお釈迦になっていた可能性もある。
いや、このチャリは、アシストしない重いだけの元電動自転車ではあるけど、実際には私の筋トレ号としての役割を担ってくれているのだから、我が身にとってはとても有益な自転車なのである。
実際のところ生活としての自転車に1-2時間程度乗っていても、運動としての効果はほとんどないそうなのだけど、このチャリならスポーツジムでの自転車漕ぎ程度の効果はあるのじゃないかと思う。
そんなわけでわが愛車が、見事に復活してくれたのが嬉しい今日この頃ではあるのだ。まあ、そんなわけで、個人的過ぎる記事なのではあったよ。
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